ブランドの結婚指輪で選んでいるうちは「これだ!」という指輪に出会うことができず、なかなか決められなかった僕たち...。
悩んでいる中で行き着いたのは「結婚指輪を手作りする」ことでした。
今回の記事は指輪を見るたびに思い出せる大切な一日となった指輪作りについてたくさんの写真とともに紹介します。
手作りしようか悩んでいる方にとって公式サイトよりも楽しくてリアルな口コミとして読んでいただければと思います。(気になるお値段も記事の最後の方に記載しておくので参考にしてください)
目次
- 目次
- Crafyで作ってきました
- デザインを決めよう
- 指輪はこうやって作られます
- 作っていこう
- ガタガタを削る
- 角を取ってなめらかーに
- 足踏みスイッチ大活躍
- アクセントを加える
- 原型が完成しました
- 記念撮影
- 気になるお値段は
- 写真について
- まとめ「一生モノを作るって楽しい。」
Crafyで作ってきました
暖かい春の土曜日。
僕たちはカフェで朝食をとってから東京都吉祥寺へとやってきました。
午前11時なのですが、まだ人通りが少ない商店街。
本店が鎌倉にあるCrafy(クラッフィー)の吉祥寺店です。
僕たちがこちらの店を選ぶまでの経緯は別記事に残してあるのでよければどうぞ。
店内の階段を上がった二階が工房スペース。
- 店の前を偶然通ったので、簡単に説明を聞くため来店。
- 具体的なオプション加工代を確認&予約をするため来店。
- 実際に作りにきました!←いまここ
というわけで3度目の訪問なのです。もはや常連ですね!
木目xアイアンのインテリア。初めて入ったときに惚れてました。恋してました!
Post from RICOH THETA. - Spherical Image - RICOH THETA
2テーブルのみなので、ほぼ貸切りのように作業できます。いいぞいいぞ。
デザインを決めよう
さてさて「どんなデザインにするか」ですがブランド店を何店舗見ても悩む悩む。ネットで画像検索しても悩む悩む。
それでも最後には決めなきゃいけない!僕たちはこうしました。
- ブランドショップで試着してみる。(まだ手作りしようと決める前)
- ネットで画像検索する。
- ブランドショップでショーケースを覗く。
- なんとなくいくつかの候補(それぞれぜんぜん違う形ですが)に絞れてきたので、迷っている形を書き出し。
- 当日Crafyに行って、直感で決める!
こちらが僕がメモって持って行った候補画像です。
- 2種類の金属(コンビ)
- ミル打ちする?
- ツヤツヤ?つや消し?
などパターン分けしておくことで「この中のどれか」にしよう!って決めやすくなったかと思います。
店舗では加工サンプルが用意してあるので実際に指にはめて考えましょう。
僕の指につけてみた金色...
「うーん。やっぱり金色はナシ!」
指輪単体の画像を見てみるとコンビが気に入ったけど、実際に付けてみると肌の色やイメージとは違うのが分かりました。結局プラチナだけにすることに。
同時進行で彼女もお悩み中。
「こっちがいいかなーやっぱこっちがいいかな〜!」楽しそう!
ウェーブなどが無いシンプルな形というのは決めていたので、素材と小さな装飾、石の入れ方を決めました。
「つや消し可愛いと思っていたけどどうしよー。むーーーーん」
最終的には...
- 僕: プラチナ、半分つや消し、裏に石入り
- 彼女: プラチナ、全部つやつや、ミル打ち、表裏に石入り
となりました!
指輪幅は2.6mm、3mmなど、手に似合うサイズで作ることができます。
決まって良かったパチパチパチ。
そうそう「三脚を立ててもいいですよ」と許可を頂けたので、ナチュラルな感じの写真も撮ってきました!(事前に電話で確認して当日はフル装備っていうね...!)
カメラを意識しないナチュラルスタイル。見返した時はこういうのも混じっていると良い気分。
GoProもどきで全行程のタイムラプスを撮ってみたりしました。
指輪の内側への刻印もすることにしました。「日付+名前」というシンプルな内容です。
なお、Crafyでの刻印は...
- フォント固定の型押し式だと追加料金は不要
- レーザー刻印(数十種類から選べるフォント、または手書き文字やイラスト)の場合は一本につき+1万円
でした。
デザインが決まって大体のお値段を確認したら少し休憩です。
(正確な値段は指輪の重さで決まるので、指輪の原型が出来上がった最後に決まります。)
自由にお茶飲めるし、近くにコンビニがあるのでコーヒー買って来て飲みながら作業してもオッケー!たのしいね!
指輪はこうやって作られます
ワックスと呼ばれるロウ材を削っていって、大きな輪から指輪の形に仕上げていきます。
...ここからは専門の職人さん担当。3週間待っている間に作ってくれます。
ゴム的な土台に乗っけて...
指輪原型を石膏に沈めます。
石膏ごと加熱して、ワックスを溶かします。
できた空洞に...
溶かした金属を流し込んで指輪の形に固めます。
石膏を崩して、指輪を取り出し...
指輪の表面を研磨、足留め、刻印などを行なって完成!
こうやって鋳型で作るのを鋳造(ちゅうぞう)、針金みたいな棒状の金属を曲げていって輪っかにするのを鍛造(たんぞう)って言うらしいです。
作っていこう
2人でエプロンを付けあって製作開始です。(相手の紐を結んであげるところをお店のカメラで撮影するね!っていう店員さんからの演出なのです)
専用の器具でカット線を付けてもらい...
内側にうっすら見えている線が指輪になる部分。
(付け心地に直結する内側の削り調整は店員さんにお任せしました。)
この状態で記念撮影。でかいです。
机の端っこに台を取り付けて...
原型を置いたら...
糸ノコで慎重に切っていきます。
「印より若干大きめに切っておいて、後で微調整する感じで!」
心地よいBGMが流れる中、夢中になってギコギコ。
ギーコギーコ。
集中して無言になる彼女。
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机の上にTHETAを置いて撮るとこう撮れます。こういう「記念になる日」には絶対持っていったほうが良い。
彼女の指輪は僕が作り、僕の指輪は彼女が作っているので、僕も撮影ばかりしていないでそろそろ集中しますか!
ロウ材なので糸ノコを上下するだけで気持ち良いくらい削れる!
一周まわって切断完了!
りんごの皮むきみたいに途切れずにできました。できたからって何って事ないですけどね!
こっちが指輪となる内側。周囲のデコボコはこの後ヤスリで削って綺麗にしていきます。
ガタガタを削る
外側の凹凸を削ってまーるく整えましょう。
板の側面にヤスリを当てることで、指輪に対して直角に削っていくのがポイント...らしいです、店員さん曰く。
肩越しに撮ると「自分で作ってるぞ!」感が出ていいですよね!
こっちは三脚を立ててタイマーで自撮り。
自分でタイマーセットしておいて、何事もないような表情で構えるのって案外難しいでっす。
そんなこんなで撮影しながら、店員さんと話しながら、20分程かけて...
滑らかに仕上げることができました!
良い良い。
「こ、これで良いですかね〜?どーですかね〜?」
と、頻繁に店員さんにチェックしてもらって、必要なら微修正もしてもらえるので安心です。頼もしいです。ありがとうございます。
角を取ってなめらかーに
現状だと断面が真四角。上部の角を削って滑らかにしていきます。
これを...
こう。45度で当てて削っていきます。そっと慎重に。
側面を残しながら、角だけ上手くとると仕上がりが綺麗になるらしいですよ!(上手くできたはず...!)
スポンジヤスリを使って更になめらかにしていきます。
「なめらか〜になめらか〜に」
ふんふんふ〜ん♪
店内から吉祥寺の商店街側を覗いてみると...
メイプル!
→ 【もふもふ+かわいい+癒やし】ひつじのメイプルが可愛すぎたから、売り場から迷わず連れ帰ってきた。5匹目。 - ものものブログ
足踏みスイッチ大活躍
以前作った足踏みスイッチを持っていって撮影していると「わー!なんですかー?!自作なんですか!!!」とかとか盛り上がりました。
たまたま店舗に訪れていたCrafyのお偉い方もカメラに詳しいらしく「手元撮りたいことってありますよね!」と意気投合。
というわけで記念に足元までの写真を撮っていただけました。笑
「右ボタンがフォーカスで、左がシャッターなんです!」と自作デバイスを紹介しながら撮った写真。いや、こういうピント領域が狭い写真を撮る時には本当に便利です。
あ、ちなみに自宅で作っていたわけですが、彼女も何を作っているのかイマイチ分かっていなかったらしいです。実際に使っているところを見て「なるほど」と。
構造自体はとってもシンプルなので気になった方は電子工作チャレンジしてみてくださいね。
アクセントを加える
指輪の形が綺麗に整いました。
最後に僕が付ける指輪にだけワンポイントとして凹み模様を入れます。
不要な部品を使って模様の彫り方を練習してからいざ本番。
少しづつ、慎重に削ります。
無言で作業をする彼女。
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模様を彫っているその瞬間をTHETAでパシャリ!いつもとは違う構図で撮ると楽しいです。
金属になるとどう見えるか...ドキドキですね!
以上で全ての作業が完了しました。ゆっくり写真撮影しながら作業したので、合計時間は3時間ほど。お疲れ様でした!
原型が完成しました
出来上がったのがこちらです!
ワックスは真っ青なのでイメージが湧きづらいですが、これと同じ形がプラチナで出来上がるわけですね。
彼女のはミル打ち加工(指輪の上下に点々模様が付く)がされ、僕のにはマット加工が追加されます。
受け取りの日が楽しみ!
記念撮影
「次のお客様がいらっしゃるまで時間があるのでゆっくり記念撮影していってくださいね」というお言葉に甘えて、指輪原型が出来上がった後も思う存分写真を撮りまくってきました。
「写真として残るから綺麗な工房を選ぼう」と探して決めた甲斐あってどの角度から撮っても雰囲気良く、綺麗に写ります。
2テーブルしかない完全予約制なので第三者の映り込みがほぼ無いのも嬉しいです。
「おぉーできた〜!」
「キラーン!」
お店のカメラでも二人での写真を撮ってもらえました。
がしかし、しかし、個人的には三脚を立てての自撮りがおすすめです。
なぜなら...こうやって全力ではしゃいでいる写真を自由に撮ることができますから!(店員さんの前だと普通のハニカミ笑顔になりがちです。)
普通の微笑み写真より、顔がクシャーってなった写真のほうが見返した時の嬉しさが大きいですよね!
婚約指輪と結婚指輪でもパシャリしておきました。
気になるお値段は
端数は僕の方で削っていますが、以下のような内訳で...
- 手作り代金: 10,000*2
- 男性指輪0.24gのプラチナ: 54,000
- つや消し加工(ホーニング加工): 7,000
- 女性指輪0.19gのプラチナ: 43,000
- ミル打ち2列: 15,000
- (現金支払いして金属代13%割引された後のお値段です。)
- (撮影してもらった写真データは特別に持ち込んだMacに直にいただきました)
税込み合計15万円で、市販品の半額程度でオリジナルの指輪を作ることができました!
指輪のデザインを決めた時に出してもらった大まかな値段とほぼ差がなかったので安心ですね!
写真について
今回3.5時間で撮った枚数は...
- 写真: 250枚
- 10秒前後の動画: 70個
自前のカメラ+お店でのカメラ合わせた枚数です。
ここまで写真を撮りまくる人は僕が初めてのようで...笑。
ちなみにお店カメラは
- NIKON D7000
- 18-105mm f/3.5-5.6
- 画像は4928 × 3264px
- 動画はフルHD 1920 × 1080px
でした。JPEG撮って出し。(もしかしたら最初にRAWで欲しいって言ったら設定を変えてくれたのかも...!)
また、僕が自分でめっちゃ撮っていたので、通常よりはお店側の撮影枚数は少なめだったかもしれません。担当してくれた方も他の方もすごく感じが良くてフレンドリーだったので、最初に「めっちゃ写真撮ってください!」ってお願いしておけばたくさん撮ってくれると思いますよ!
事前に電話で問い合わせたところ「他のお客さんに迷惑にならなければ三脚も立てていいですよ」と許可をいただけたので持っていけるだけ持っていきました。最高です!
今回の僕の装備は...
- ベルボン三脚
- ゴリラポッド
- Manfrottoミニ三脚
- 簡易くねくね三脚
- ソニーミラーレス a5100
- ソニーミラーレス nex3n
- goproもどき(中華製)
- Theta S
- 照明(無くても良かった)
- Mac(最後にデータ直接貰った)
たくさんの装備でバックパックは8kgと激重でした。
自分でお気に入りのカメラを持っていて、写真にこだわりがある人は三脚と共にカメラを持って行くのがおすすめです!
まとめ「一生モノを作るって楽しい。」
- 好きなデザインで作ることができる。
- 「相手のために作り合うこと」に価値がある。
- たっっくさんの写真で制作の様子を残すことができる。
- なのに市販品よりもかなりリーズナブル。
と大満足でした。
数週間後くらいに仕上がった指輪を取りに行ってくるのでまたお知らせしますね!
ブランド店のカッチリした接客ではない「暖かさ、親切さ」を感じられてとても楽しかったです。店員の皆様ありがとうございました!
そして「無難なブランドで決めるより、手作りしよう!」という僕の案に賛同して付き合ってくれた彼女に感謝の思いを伝えたいと思います。ありがとう!!!
「結婚指輪をどのブランドにするか悩んで決まらないよー」という方は、ぜひとも手作りという方法も候補にしてみてはいかがでしょうか。僕たちが「手作りする」という方法を選択した理由、そしてCrafyを選んだ理由は以下の記事をごらんくださいませ。
【追記】できあがりました!