僕の地元、岐阜市にある図書館複合施設「メディアコスモス」に行って来ました。
こだわり抜かれたデザインとしてオープンしてから2年半、利用者のニーズに応える工夫と、それによるデザイン統一性の崩壊も含めてお楽しみください。
目次
- 目次
- メディアコスモスとは
- 1F書庫へ
- 図書館スペース
- スタバもあるよ
- こんなところに痛みが...
- デザイン的美しさ vs 利用者への使いやすさ
- 駐車場すごい
- まとめ「美しい建築物が好きなら来る価値あります!」
メディアコスモスとは
- 岐阜県岐阜市にある図書館
- 岐阜駅からは2km
- 2015年7月開館
- 設計を担当したのは伊東豊雄氏
- これほど大きな規模のうねりのある屋根を木材で造るのは世界初である。
というような特徴です。
入り口を入って正面のエスカレータを登った二階部分にメインの図書スペースがあり、その他にホールなどの設備が併設されています。(館長であるおじいちゃんの等身大パネルが迎えてくれます。ふふふ)
和傘ような巨体なモニュメントと...
天井全面がヒノキによる屋根で覆われています。建物に入った瞬間に心地よい香りが漂う素晴らしい図書館。
めちゃめちゃかっこいいですね!!!
1F書庫へ
さぁ、早速散策開始。2Fからエレベーターで行くことができる書庫へ向かいました。整然と並べられた本に囲まれる雰囲気を楽しめます。映画に出てきそうでワクワクしますね!
生まれた日の新聞アーカイブ(のテレビ欄)を読むなどして楽しみました。しーーーんとしているのてお話は厳禁。
コンクリートと切り出し文字で作られていて質感が最高。持って帰りたい!我が家にも「出口」って貼りたい!
図書館スペース
さて、二階にもどってきました。
この傘部分は防炎の素材で出来ていて、例え火がついても自ずと消化できるらしいです。
天井の木材こそ、相当燃え上がりそうですが国から特別な許可を得ているとのことです。
本棚の真ん中にはコンクリートがサンドウィッチされていて、本が燃えても広がりづらいようになっているんですね。デザインだけじゃ建物って色々大変なんですねー。
遠くからでも見えるトイレマーク。
「ファッション」の文字もオシャレ!
時計もオシャレ!
案内板です。どっちの方向に行ったら良いのかぎ直感的に分かるように床にも案内が描かれています。
案内板をのぞいてみると...なるほどわかりやすい。
大きな椅子でゆっくりと本を読むことができるようになっています。
こんな図書館が東京にもあったらなぁ〜!毎週通うのになぁ〜!!
数字フォントも統一されています。
蛍光灯でさえ美しい。
ちなみに本はICタグによる管理がされていて、何冊もの本をどーんと台の上に重ねて置くだけで貸し出し処理をすることができます。めっちゃ便利ですね。
数は少ないですが少ないですがDVDを見られるコーナーも!(何を見ているかは丸見えなので映画でお色気シーンがあったら気まずいですね。いや、年齢制限のないやつしか置いてないか。)
駐車場にあるトイレマークが可愛いぞ。
スタバもあるよ
岐阜市で一番スタイリッシュなスターバックス。
めっちゃ混雑していました。
こんなところに痛みが...
初めて訪れた時にこの時計に惚れて「どこの時計なんですか?」って聞いてしまいました。設計士である伊東豊雄さん監修のオリジナルらしく非売品でした。
そんな時計も年月の経過には勝てなかったようです。決して誰も触れない場所に取り付けられているにも関わらず塗装がハゲてしまっています。悲しい。
外壁に使われている木材、これは塗装が落ちてきているのか...?
そもそももっと酷い問題も起きているようで...
計30回発生し、屋根内部では鋼材にさびも見つかった。結露なのか、雨漏りか-。施工ミスか、設計ミスか―。
会館前から雨漏りと、湿気による水滴が発生しているようで問題化しているとのことです。本を扱う施設で雨漏りとは...。建築って本当に大変なんですね。
デザイン的美しさ vs 利用者への使いやすさ
デザイナーや設計士が思考を凝らして作り上げた施設それはそれは美しいものでした。...それは利用者にとって最適なものでは無かったようです。
エレベーター内のボタン。1Fと2Fの間にあるM2階、一般の人は入れない書庫への扉がある階です。そんなところで降りても意味がないのはわかります。はい。
で、それに対する図書館の(事務員さんの)答えはというと...テプラ!YESテプラ!セブンイレブンのコーヒーメーカーに大量に貼られることになった「Coffee L、大きいサイズ、コーヒー!」という テプラを思い出しますね。
こんな雑誌コーナーもあるのですが...
あー、なんかごちゃごちゃ...。
元々はこの位置だけにナンバーが貼ってあったのですが(これもよく見るとテプラ製、でもうまい感じに馴染んでいて正解だと思う)
本を返す人にとって、側面の番号は目につきません。なので開館数日後にはこのように分かりやすい位置に番号が貼られるようになりました。
絶対こっちの方が直感的で利用者の目に着きやすい、最適化されていると思います。
テプラで!!
ここにもテプラ。
こっちにもテプラ。
POPにはWindowsでよく見たポップ体フォントと共に、おなじみのイラストや さんのキャラクターも。
シンプルに仕上げられていた壁面にもモリモリのポップたち。
これは全体のイメージにマッチしています。
これもテプラ、背景が透明になっていて馴染んでいます。
- シンプルデザインで仕上げられる。
- シンプルすぎて、使う人に取ってわかりづらい。
- 「使いやすくしよう!」
- テプラやポップを事務員さんが自作。
- デザインバランスが崩れる。
なるべくしてこうなった。というわけですね。使う人によって育ったとも言えるんでしょうが、せめてフォントの統一でもしてくれれば安っぽくならないと思うんですが...。
うーん、難しい。
駐車場すごい
最近出来上がった立体駐車場、普通の駐車場かと思いきや...
こんなものが...!!!
それぞれの駐車スペースの上にはセンサーが付いた信号のようなデバイスが配置されています。
通路側には4台ごとに四角いマークが付いていて、一目で空きスペースがあるかが分かるようになっているのです。
「あーどっか空いていないかなー」って駐車場をぐるぐる周って探す手間が減るのでとても良いですね!
ぜひ駅前の駐輪場にもこういう仕組み作って欲しいものです。
まとめ「美しい建築物が好きなら来る価値あります!」
岐阜県には滅多に訪れることが無いとは思いますが、これだけのために訪れる価値があります。
名古屋駅から1時間ほどで図書館まで来ることが出来るので、建築物フェチの人はいつか訪れてみてください。
追記:公式HPも「土台は良デザイン、貼られたバナーは...うむ...。」という感じなのでぜひ覗いてみてください。 みんなの森 ぎふメディアコスモス