巷では「インスタ映えする!」と話題になった養老天命反転地に行ってきました。
確かに異世界感はありましたが、それ以上に「よくこんな危険な場所作れたな...」という感想が虚しく残りました。
養老天命反転地はここにある!
岐阜県養老市、山々の麓に位置しています。
名古屋駅から岐阜駅までは約30分、岐阜駅から養老天命反転地までは車で1時間の道のりです。異世界は僻地にあるのです。
異世界感に潜入
大きな大きな公園内に天命反転地が存在しています。巨大な美術的建造物。
作品の中を回遊し体験することで作品を鑑賞するモダンアート。
という位置付けで1995年にオープンしました。
「サラッと回って帰ろうかー」と話していたこの時は...
正直ナメていました。
大人ひとり750円。
入り口を抜けて初めに見学することになるのがこの建物です。「でらめちゃインスタ映えするやん★」って有名になっていたのが、この迷路の様なスペースです。
ここは...というか、この建物だけは最近ペイントし直したように鮮やかな色が残っていました。(この写真に映っているのが全体像なのでそこまで広くはありませんが。)
床の隆起が半端ないので、油断すると躓いて壁に衝突してしまいそうです。
スニーカー履いてきたらよかった。
わっ、ヒールだったんだね。危ないから坂道では僕の腕に捕まってね。
キラリーンと良い男ぶりました。笑
「なんという悪環境な歩道...」
足元の異常な角度...最強の歩きスマホ防止歩道ですね。
突如現れる岩山。ディズニーランドにあったら確実に立ち入り禁止指定されるのに、ここでは自由に行動できます。
「登っても良いけど、コケたら打撲程度じゃ済まないかもね!」そんな感じに自己責任な世界。
この穴やばい!!!
地面にポッカリと現れた穴。ガチな落とし穴??上側には気持ち程度のチェーンが張ってあるけど、そんなんでいいのか?!
見てください!!深さ2.5mほどあるので、落ちたら怪我間違いなし。
落ちてしまったら大人でも1人では上がってくることができません。こんなに危険なスポットが意図的に作られたなんて...恐ろしい。
まるでサイレントヒル...
壁が入り組んだ建築物。外から見ただけでも「普通じゃない」感が溢れています。
廃れているせいで、さらに恐怖感が高まりますね。
勇気を出して中に入ってみましょう。
見上げるとこういった様子。壁が落下してこないか不安になります。
「家が...家がめり込んでおるのじゃ...」
異世界感の中には人がギリギリ通ることが出来る幅の通路が入り組んでいます。ここも足元は常に不安定。転ばないように気をつけましょう。
こうして「危険を感じられる体験」それが養老天命反転地のアートなのです。
暗闇の先に何かが...
あれは...
壁に埋まったベッドの隣にあるのは廃れた電話。
...
...
パラレルワールドへと繋がっているのでしょうか...。
...電話からは何も聞こえませんでした。ふぅ。
この配置自体がおかしい世界。
通路の隙間
ちなみにこの日は超悪天候。体を持ってかれる猛烈な風と、山から流れてきた雪雲による吹雪が吹き荒れていました。(写真に写りづらいのが残念。)
さらに進むと人の通れる隙間道が...。
先の方に進むと高低差が激しくなります。
2m近い深さの隙間。走ったら大怪我します。危険です!!!!
...果たして二人とも無事で帰ることが出来るのでしょうか!!(いや、できませんよ!!!!)
さらに奥へと進みます
奥には円形状にオブジェに囲まれたなった世界。マリオでこういう面ありそうですよね。
中央が凹んだ地形をぐるっと回って見学します。高低差がやばいのでヒールを履いている彼女が心配です。
木や建物がありえない角度で存在していて平衡感覚が失われていきます。
超急斜面なのに道という道が存在しないのです。相変わらず振り続ける吹雪で足元は濡れています。あぁ、危険な環境...。
屋外に現れたソファーセット。コンクリートで出来ていて汚れています。というか、埋まっています。なんという異常な世界。
そしてこの写真を撮影した直後のこと...。
ズズズ!!ズシャッ!!(ポキッ)
「ぬぅーー。んぬぅ〜んぐーーっ」
負傷者が一名発生しました...。
「なんだよ、お前かよっ!」って思いましたか?!そうなんです。僕なんです。
散々彼女の心配をしていたら、まさかまさかのスニーカーで来ていた僕でした。
濡れた急斜面で足が滑り、尻もちついて滑り落ちたのでした。しかも滑った瞬間、足首がポキっていったのが聞こえました。ポキッって言いました。ぐぐぐ。
普通コケた時って周りの目が恥ずかしくて、すぐに何事もなかったように立ち上がるじゃないですかー、今回はそれさえもできなかったんです。
左の足首がめちゃめちゃ痛くてしばらく尻もたついたまま唸っていました。マジ痛いです。現場写真を撮る余裕もないくらい...。
なんとか5mほど移動して、冷たくて固くて汚れているソファーに腰掛けました。痛みに耐えるぼく。「ぬー!ぬーーー!」サイレントで唸りました。ちょっと涙目...。
こちらが事故現場です。滑りそうもないのにとてつもなく滑ります。(でも自己責任...。)
「あー、左足やばいわー。ちょっと立ち上がれないから5分待ってて...。」
激痛は引いたものの、痛みで普通に歩くことができません。
しかも円形状になっている地形なので、出口に行くのにも下り坂、上り坂を通って行かないと返ることができません。軽く遭難者。
所々で立ち止まって痛みと戦う僕。
「もう写真映えとか、どうでもいいから早く車に戻りたい...」
帰り道の難関。この急坂を下る必要があります。地面は濡れています。
ズルッ!!!ポキッ
左足をかばいながら慎重に下っていたらまたしてもコケました。またしてもポキッっていう音が聞こえました。
いたい。。。。。いたいぞ。
二度目コケた後の下山シーン。左足に体重が掛けられません。だめだこりゃ。
やっとのことで出口までたどり着きました。
「よ、よかった...。」
記念撮影。
あっ...。
おっ...。
- 急な斜面や段差など危険なところもあります。
- 足元に十分注意してください。
- 穴の中には入らないでください。(出られなくなります。)
- 問題が生じた時には受付まで申し出てください。
- ショップにて運動靴を貸し出しています。
な...なんということ...。
チケットを購入した真横にもこんな看板が設置してありました。注意書きはちゃんと読まないとダメですね...。ここまで危険だとは...。
左足を引きずりながら車に戻ってきました。
痛さで、足で踏み込むサイドブレーキさえ踏めない状況でした。これが右足だったら運転自体が不可能になっていたことでしょう。不幸中の幸いですね。
こういう場合に備えて、同乗者にもたまには運転してもらって脱ペーパードライバーになっておいてもらう事の重要性を学びました。
<おまけ>
出口近くにあったこちらの廃墟。
しっかりセコムで守られていました。
ちゃんちゃん!