ここ数ヶ月の間、宝石店を巡って結婚指輪を探していたんですが、凄く悩みました。
「どのブランドがいいの?」「どんな形がいいの?」
見ているうちにどのブランドでもほとんど同じに見えてくるんです。
「カタログをいくつもらって比較しても決め手がない...。」
と迷っていたのですが、やっと結論に行き着くことができました!
「手作りしよう!」
自宅に釜を導入して砂で鋳型を作り上げて...というわけではなく「体験型指輪作成ショップ」へ作りに行くのです。
今回は「手作りする」という結論に至るまでの経緯をお伝えします。
- 今おなじように結婚指輪を探している方にとって「なるほど手作りという選択肢もあるんだね。検討してみようかな!」となれば嬉しいです。
- 既にご結婚されていて、指輪もお持ちの方でしたら、この記事ではなくて「最近の記事」 などを読んでいただくのが良いかと思います!
手作りを選択するのは、結婚指輪を購入する人のたった3%!圧倒的少数派なのです!!
目次
はじめに
結婚指輪選びは二人の要望が第一。
二人のうちどちらかが「このブランドの指輪をするのが夢だった!」のようにブランドに強いこだわりがあるなら(予算の許す範囲で)そのブランドで購入するのが正解!
結婚式の費用に比べれば、たいていの指輪の値段差なんて大したことありません。(あぁウェディング検討環境に突入して金銭感覚が麻痺してる...。)一生モノですからね。後悔がないようにしたいものです。
逆に、現状で特にブランドに断りがないなら一度手作りも候補に入れてみると良いです。
「手作りの選択肢も考慮した。けれど、やっぱりブランドにしようってなった。」というの経緯があれば、もし後々「やっぱ手作りが良かったかな?」なんて思っても「あの時比較した結果、ブランドが良いと思ってたんだから良いよね!」って納得できると思います。
逆に僕がいつか「手作りを選んだけどブランドにしておけば良かったかなー」と思ったとしても(以下のような)自分たちの考えの結果なので納得できる気がします。
まさしく ロード・オブ・ザ・リング
「そのうち結婚指輪を探さないとねー。」
と特に期日を決めることもなく、デートついでにショーケースを覗くだけの週末をしばらく繰り返していました。。
「今日は真剣に見よう!」と指輪探しをメインにした日は...
- 伊勢丹などの百貨店をいくつも巡る
- 誰もが知っている有名ブランド店も覗く。
- 街を歩いていて見つけた知らないブランドも覗く。
指にはめてみたブランドは20店舗以上!多い...多いぞ!(同じブランドの違う店舗にも何回か行ってみたりね)
ブランドに迷いつつも「シンプルで、1石入っていて、つや消し」...と二人が求めている指輪のイメージは浮かんできました。
「これもいいね」「それもありだね」「...どんなのがいいかな。」
...でも決まらない。午前中に見た店の指輪と比較して、素材も見た目も同じなのにブランドが違うだけで値段が1.5倍。うーむ。よく分からない。
「これだっ!」っていう決め手がないんですよね。
買うべき期日が近づいたら、なんとなく有名なブランドで購入かなー...そう思っていました。
偶然であった手作り店
週末に吉祥寺で遊んで帰ろうとなった時、たまたま通った道で偶然出会ったのが「手作りできる店」でした。存在は知っていたけど候補には入っていなかった手作りという手段。
手作りもありかな?
ありあり!作るの好きだしいいね!
満場一致で突然の進展です!
その店で即決しても良かったんですが、価格差や作れる事ができる指輪の種類を比較するために他の店も調べることにしました。
- ネットで調べてみると都内には「手作りで指輪を作ることができる店」がいくつもあることがわかりました。
- さらに表参道には手作り店が集中していました。
ということで表参道にある工房をいくつか訪れて説明を聞いてきました。
(この記事が長くなってしまったので各工房については次回の記事で紹介します。)
こう考えて、手作りすることにした
僕たちは「このブランドじゃないとダメ!」という希望のがありません。あまり指輪のブランドに興味がないのです。
シンプルな形を求めている僕らにとっては、ブランドショップに並んでいる指輪を見比べても大きな違いがあるようには感じませんでした。(ストレートなリングかつ、つや消し加工、ダイヤが1石入っている感じ)
指輪にはイメージ付けるための名前がつけられています。「Nan-Toka」や「滴籐」のように雰囲気がでる名前の指輪たちは宝飾店の照明でキラッキラしています。でも、指に付けてしまえばどのブランドかなんてわからない。自己満足の世界。(だから迷う。)
ブランドを買っておけば見栄を張れるかというとそういうわけでも無さそうです。他人の結婚指輪がどのブランドかだなんて全く当てられません。特に男性物なんてただの銀色の輪っかにしか見えない。
値段の面から見てみましょう。
- 一般の平均が二人分の合計で20~30万円ほどと言われています。
- 一つの指輪に使われるプラチナは3g程度。プラチナの価格は3500円/g。つまり指輪1本のプラチナとしての原価は1万円くらい。
- 指輪の幅に収まる小さなダイヤは数百~数千円。(オプションで増やすことできるダイヤがこの値段でした。小さなダイヤにはあまり価値がないんですよね。)
えぇ、えぇ。分かっていましたとも。原価なんてそんなもの。これに加えて...
- 製造の手間
- テナント代
- 人件費
- 広告費
- 利益
などが追加された結果が1本十数万円ってわけですね。
ちなみに百貨店に入っているような「よく売れているブランド」だったら結婚指輪の値段差はあまりありませんでした。(婚約指輪だと同じブランド内でも数十万の差なんて余裕である。)どこも二人合計20~35万程度。
「ブランドだからといって指輪としての機能が優れているわけでもない。他人が見てもブランドの判別さえつかない。...なのにブランドにするのって意味があるのかな?」僕としてはそう思うのです。
それでも、もし彼女が「私はこのブランドがいい!」という希望があったのなら間違いなくブランド品に決めていました。それは「『彼女がブランドを望んでいる』という事が、僕にとってそのブランドの価値」となるわけで、僕としても納得できるからです。
でも実際には、彼女もブランドにはこだわりがない、とのことだったので、僕たちにとってはブランドである必要性がなくなったわけです。(遠慮していないか、彼女に何度も何度も確認しました。)
そしてこの結論に至りました。
「愛する人が自分のために作ってくれる。それが僕にとってはブランドよりも価値のある指輪。」
(お金の話とかでちょっとアレだったので、ロマンチックにまとめておきましたよ!)
結婚指輪手作りのメリット、デメリット。とそれに対する解決案
メリット
- 「結婚相手が作ってくれた」という価値。
お互いがお互いの指輪を作ります。何より嬉しいことです。
- 作っている様子を撮影してくれる。作った日のこと忘れない想い出になる。
写真だけでなく動画も撮ってくれたりします。しかも料金込み。作る工程も想い出として形で残せますね!
- デザインは自由に決められる。
好きなデザインにすることができます。イニシャルの形にしたり、手書き文章をレーザーで入れたり。ハートを描いたりと自由度かなり高いです。自分のセンスに不安を感じる場合はInstagramとかで検索してお気に入りの形を探してみると良いです。
- 不器用でも職人サポートがあるから安心。
指輪はめたら角が鋭利すぎて指が切れる。みたいなことにはなりませんね!
- ブランドで購入するよりかなり安い。
既成品の半額程度で作れます。ブランドでフルオーダーする1/3くらいです。
不安なことと対応策
- 不器用でも大丈夫?
お店の人にサポートしてもらえる。 - 仕上がってみたらつけ心地悪い場合は?
作った店で微修正や変更などを受け付けてくれる。毎年小さなダイヤを追加する人もいるのだとか。 - 万が一、作った店が閉店してしまった場合のアフターサポートが心配。
20年後とかに店が存在しない可能性だってありえますよね。一般の修理専門の業者があるので自分で依頼できる。
サイズ直し、変形修正は数千円。切断修理は数万円。なんとかなります。 - 両親に「ブランドじゃないの?なんなの?」って言われる恐れ。
注文する前に必ずお互いの両親に「手作りで良いかな?」と確認しておこう。(僕の親には「彼女が遠慮してるんじゃない?大丈夫?」って心配されました笑) - 友人に「ブランドじゃないの?」って言われそう。
自分と彼女が自信を持って「手作りだよ!(はーと)」って言えるなら問題ない。他人との価値観の違い。 - 手間と時間がかかりそう
当日は、打ち合わせ+1~3時間かけて原型を作る。
その型を元に金属で指輪を作ってもらって、届くまでに1ヶ月ほど。
ブランド店でフルオーダーする場合も同じくらいの納期でした。 - ジュエリーショップで選ぶ経験もしたい
デザインの参考にブランド店舗も巡るとたのしいよ。
世の中の平均が知りたい
参考程度に「みんなはどうなの?」って知りたいですよね。
結婚指輪に関するデータを「ゼクシィトレンド2017」から抜き出しました。
結婚指輪のオーダー形式
- 結婚指輪を購入したカップル: 99%
その種類
- 既成品: 57.4%
- セミオーダー: 30.7%
- フルオーダー: 8.5%
- 手作り: 2.8%
99%が結婚指輪を購入する。
デザインから考えるのは「フルオーダー+手作り」の11.3%。
手作りする僕らは2.8%の少数派。
指輪の素材
夫
- プラチナ 80%
- ゴールド 9.9%
- コンビ(プラチナxゴールド) 6.8%
妻
- プラチナ 77.5%
- ゴールド12.4%
- コンビ(プラチナxゴールド) 6.6%
女性のほうが若干ゴールド率が高いけど、圧倒的にプラチナ。店頭に置かれているのも圧倒的にプラチナでした。
指輪につける石
夫
- 石なし: 73.1%
- ダイヤ: 18.5%
- その他: 10.2%
妻
- ダイヤ: 74.0%
- 石なし: 22.6%
- その他: 9.1%
男性で宝石を入れるのは3割。女性はたいていダイヤを入れています。女性の石無しは圧倒的に少ない。
値段
- 二人分で20~30万が相場。
- 男性は平均11.5万円。
- 女性は平均13.7万円。
検討店した舗数
- 1店舗: 30%
- 10店舗以上: 7.4%
- 平均: 3.6店舗
案外すんなり決まる人が多いですね。元から好みのブランドがあるパターンでしょうか。
購入場所
- 単体店舗の国内ブランドショップ: 34.9%
他は百貨店内や、海外ブランドなどのようです。どうせ買うなら百貨店のショーケース前より、ちゃんとした店舗が人気ある。
重要視する点
(複数回答)
- デザイン: 91.2%
- 価格: 46.7%
- ブランド: 26.0%
案外特定ブランドへのこだわりがある人のほうが少ない。デザインとフィーリングってとこでしょうか。
まとめ
以上、僕たちが「結婚指輪を手作りする!」という結論までの考えあれこれでした。
最後にもう一度言っておきたいのですが、
- 「高級ブランドの方が良い!」
- 「いやいや、手作りの方が良い!」
ということではありません。あくまで僕たちはこう考えてこうなったというだけです。
それぞれのカップル(と両親も)が納得できる答えに行きつけることが重要だと思います。
さて、表参道でいくつかの工房を巡った時の話は次の記事で紹介します!